「マイアミバイス」

冒頭で麻薬取り締まり局の捜査官が惨殺される。その相手の麻薬密売組織にバイスがおとりを仕掛ける・・・・ボンジョビの「ウォンテッド・デッドオアアライブ」がかかる中、飛び入りの警備員のせいで血の修羅場となる・・・・この麻薬組織のボス、気に入らないとすぐ部下に発砲させる荒っぽい奴なのだ。この現場に謎の老人(ウィリー・ネルソン)が現れる・・・・現場から麻薬入りのアタッシュケースを持ち去ったこの男が事件に介入してくるのだ。メインゲストはこのカントリー界の大物なのだが、うれしいことにサブゲストでスティーブ・ブシェミの姿も拝める。大スターになるとは思いもよらない時分の仕事だ。ネルソンが組織のチンピラをのして発作に見舞われるシーンのジャンプカット〜回想シーンが格好良い。使うのはいわゆるコルトSAA。質に入れるシーンでは質屋の親父が手馴れた操作をする。組織の殺し屋の出撃シーンではM16(XM177?)の組み立てシーンと、「このビデオを見ろ!」で仁木ひろし先生が言及していた、30連弾倉に弾を込めるローダーが登場。この時期製作陣と揉めていたと言われる(キネ旬で記事を読んだ記憶が・・・・)ジョン・ディールがこの回には出ているのもうれしい。ラストの銃撃戦も、バックの曲も格好良く、当時本屋の洋書コーナーでドンジョンの伝記みたいなペーパーバックがあり、写真でこのときのネルソンとドンジョンが銃持ったまま抱き合ってる写真が載っていて、これを買わなかったのは一生の不覚。謎が一つあって、もうサードシーズンで車はティスタになっているにもかかわらず冒頭のシーンではディトナだったこと。なんで〜?
あと、アパートでの住人とのやり取りや、トゥルーディとジーナの件、本筋と関係ない部分で気の効いたやり取りがあり、こまやかな出来のエピソード。バイスの中でも好きな話です。