「マイアミバイス」

「宿敵!カルデロン」前編。どうって事無い任務にだらけたムードで始まる今エピソードだが監視対象が射殺され、暗殺犯のアパートから殺しのリストが発見され緊張感がいや増す。暗殺犯を演じるのがシューターとしても知られるジム・ズビアナ。無骨なコンバットショットガン「スパス12」をセミオートで射撃、ヤクのディーラーを車ごと吹き飛ばしたあとボディーガードを目にも止まらない早撃ちで仕留める。タイトな上着を跳ね除けての射撃は海外アクションTVドラマ屈指の名シーン。ハンドガンがノーマルの45オートなのはつまらないが射撃後その場に捨て去るのだからカスタムのわけは無い。捨てる際弾倉を落とし薬室の弾を抜いておくのもプロっぽい仕草だ。ジム・ズビアナはマイケル・マン監督の「マンハンター」(「刑事グレアム・凍りついた欲望」/「レッドドラゴンレクター博士の沈黙」)にも主人公の友人(同僚?)役で登場。主人公の使うチャーターアームズの44スペシャル用にセフティスラッグ弾を手渡す役。この弾は弾頭の中に散弾を仕込んで射撃対象のニュートライズド効果を高めたもの。「マンハンター」のラストではアイアン・バタフライの「ガダダ・ヴィダ」が流れる中、すさまじい発砲音でその威力を表現していた。
犯人を追ったリコが突入するシーンでは銃を構えた肘を体にコンパクトに引きつける仕草がこれまたプロっぽい。
ヨットハーバーでの狙撃シーンでは銃に関しては何も分からなかった。病院シーンで「象撃ちの銃みたい」とのセリフがあり大口径なのだろう、と言う事しか。主任役の俳優さんはハゲがなかなか素敵だ。「タワーリングインフェルノ」にも出ていたと思ったが・・・。
ラストシーン、ラス・バラードの歌にのって火花チラしながら疾走するディトナ(車に詳しい人は見ただけでレプリカと見破るのだ・・・。すごい!)も格好良いが銃器ファンはブランク作動するブレンテンに注目だ。敵の銃は最初はウジかと思ったがどうもAC556Kらしい。マガジンを2個ひっくり返してテーピングしている。リコは38口径の5連発で突入。心もとない気もするがいつも持っている銃身を切り詰めた水平2連では狭い室内では危険という判断か。冒頭の殺しっぷりとラストの襲撃シーンに少々落差を感じたが主人公が死んじゃったらしょうがないものね。
次回、バハマは南だ!